■ 抄録・要旨
| 希土類元素のうち、国内外の河川においてGdが他の希土類元素と比較して濃度が高い(正の異常)事例があり、MRI造影剤による影響と報告されている。今回、さいたま市内の河川水を対象に、希土類元素15元素の測定を溶存態及び懸濁態について行った。全体的に溶存態より懸濁態の方が高濃度であり、希土類元素は粒子状物質に含まれていると考えられた。Gdについて正の異常が見られ、病院排水の影響が考えられる地点で顕著であった。溶存態と懸濁態の濃度比では、原子番号が大きくなるに従って溶存態の割合が高くなる傾向がみられた。
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